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後悔しないテント・タープの選び方|パパ・ママ向け完全ガイド

キャンプギアの基本中の基本と言える、テントとタープ。

たくさんの製品がありますが、どのような基準で選べばいいのでしょうか。

はじめての親子キャンプ教室」インストラクターが、テントとタープの役割、基本的な考え方、選ぶ際の検討ポイント、おすすめのテント&タープの組み合わせを、徹底解説します。

テントの役割:快適に眠るためのシェルター

IL タフワイドドームⅣ/300

テントは、第一に、野外で、風雨や寒さから身を守り、快適に眠るためのシェルターとしての役割があります。

また、着替えをする更衣室であったり、荷物を汚れから守る物置であったりもします。

大きめのテントの場合は、リビングとしての使い方もできます。

タープの役割:野外で安心して過ごすための屋根

コールマン「ウェザーマスター(R)ヘキサタープII」

タープは、強い陽差しや、風雨を避け、野外で安心・安全に過ごすための屋根です。

真夏の炎天下では、テント内は高温になるため、日中に陽差しを避けるためにタープが必須となります。

また、雨天時には、雨よけになります。さらに炊事をするキッチン、食事をするダイニングとしての、重要な役割があります。

(テントは寝室であり、寝具や衣類などがあるため、中で炊事や食事をするのは、汚してしまうリスクを考えると、特に子どもがいる場合、困難です)

基本装備はテント+タープ、または2ルームテント

キャンプでは、以上のように、テント+タープの設営が基本となります。

熱中症を予防したり、急な天候の変化に備えたり、雨の中のキャンプに対応したりするためです。

ウェザーマスター(R)ワイド2ルーム コクーンⅡ

また、近年、大型の2ルームテントが増えています。これはテントとタープが一体化したものと考えてください。

一見、大きいテントは、ビギナーには向いていなさそうに見えます。しかしテントとタープを別々に設営する労力を考えると、手間という意味では大差ありません。

2ルームテントは初心者には難しい?子連れファミリーが使うメリットは?

親子キャンプ.com

参考:コールマンの大型2ルームテント「コクーンII」で100泊以上! メリット&デメリットまとめ(キャンプ情報メディア「LANTERN」への寄稿記事)

テント選びの3つの検討ポイント

①就寝可能人数

真っ先に考えるべきは、テントの大きさ(何人が眠れるサイズか)です。

あまり大きすぎると、設営の手間がかかります。さらに荷物も大きくなってしまうため、必要最小限にしたいところ。

夫婦と3歳児の3人だから小さめのテントでいいかな……と、つい簡単に考えてしまいがち。しかし、よいテントは4〜5年は持ちます。シームテープの張り替えなど修繕もするならそれ以上も可能です。

5年経てば子どもも大きくなりますし、もしかしたら第二子以降の出産もあるかもしれません。

子どもたちの成長と、家族計画を含めて、考えましょう。

②空間の広さ(天井の高さ)

テントの高さは、空間の広さに直結します。

天井が高いほど寛ぎやすく、天井が低いほど軽量で取り回しが楽、という特徴があります。

テント内をリビングのように使ったり、立ったまま着替えたりしたいのであれば、余裕のあるサイズで、天井の高いテントを選ぶと、快適です。

テントは寝室と割り切るのであれば、天井の低いテントのほうが、保管・設営・持ち運びなど様々な面で楽になります。

③防水性能(耐水圧)

キャンプを楽しんでいれば、必ず雨に降られてしまう場面があります。

悪天候時の安心感は、とても重要です。

テント内が濡れてしまう状況は、壁面の雨漏りや結露と、床(フロア)からの浸水の、2パターンあります。

ここで調べるべきは、テントごとに性能表示されている、「耐水圧」です。

「ウェザーマスター(R)ワイド2ルーム コクーンⅡ」の広々としたリビング。耐水圧は最高レベルで、悪天候時には特別な安心感がある。

たとえば、コールマンのハイエンド2ルーム「ウェザーマスター(R)ワイド2ルーム コクーンⅡ」の場合、

耐水圧:約3,000mm(フロア:約10,000mm)

と表示されています。

スタンダードな耐水圧は約2,000mm。これくらいあれば、大抵の状況には対応できます。

タープ選びの3つの検討ポイント

①形状(ヘキサ or スクエア)

タープには、主に2種類の形状があります。

ヘキサタープ

メリット

  • 六角形でスタイリッシュ
  • 三角屋根のように角度がついているため、風雨を避けやすい
  • 風に強い(飛ばされにくい)

デメリット

  • 有効面積が狭い

スクエアタープ

メリット

  • 有効面積を広く取ることができ、大人数に対応可

デメリット

  • 風が強いと風雨を避けにくい
  • 強風に弱い(飛びやすい)

家族のみで使用する予定で、機能性を重視するならば、ヘキサタープ。仲間や友人とわいわいキャンプがしたいなら、スクエアタープを選ぶと良いでしょう。

②大きさ

タープは、テントほどサイズにバリエーションはなく、主に以下の3つに分類できます。

  • ツーリングやトレッキング向き、ソロや2人までのコンパクトサイズ
  • 家族キャンプなど、4〜5人向けミドルサイズ
  • グループキャンプやイベントなど、大人数で使用するビッグサイズ

③遮光性能/防水性能(耐水圧)

タープは、キャンプにおける生命線とも言える、重要なキャンプギア。炎天下の直射日光や、風雨を避けるために欠かせません。

安価なタープも多数販売されていますが、性能が低ければ、充分に役目を果たせません。

タープだけは、安心や快適さを最優先に、高品質なギアの購入をおすすめします。

チェックすべきポイントは、遮光性能と、テントと同じく耐水圧です。

信頼できるメーカーの一例として、スノーピークの「HDタープ ヘキサ(M)」は、

シールド加工(遮光ピグメントPU)、耐水圧 3,000mm以上

コールマンの「ウェザーマスター(R)ヘキサタープII」は、

カラーPUコーティング、耐水圧 約3,000mm

となっています。

おすすめテント+タープ

必要充分な性能・機能があり、メンテナンスを怠らなければ5年〜使用できる可能性が高い、おすすめのテントとタープの組み合わせを紹介します。

1. タフワイドドームⅤ/300+XPヘキサタープ/MDXグリーン

空間の広いテントの代表格と言えば、コールマンのドームテントシリーズです。

  • タフワイドドームⅤ/300…5〜6人用(4〜5人におすすめ)
  • BCクロスドーム…4〜5人用(3〜4人におすすめ)
※スタートパッケージは、グランドシート(テントの下に敷く)と、インナーシート(テント内に敷く)がセットになっており、個別に購入するよりも安く済む、お得なパッケージです

室内空間は、大人の背たけほどの高さがあるため、圧迫感が少なく、テント内でもゆったり過ごしたい人におすすめです。

「XPヘキサタープ/MDXグリーン」と組み合わせて、性能は必要充分で、リーズナブルな価格帯のテント+タープセットになります。

最大のメリットであり、デメリットでもあるのが、日本で最も売れているテントシリーズである事実です。

キャンプ場のレンタル品は圧倒的に「タフワイドドーム」が多い傾向。レンタルで事前に設営の仕方を練習してみたり、快適さや大きさを確かめてから購入できます。

あちこちで最も目にするテントで、個性に乏しいのがデメリットです。

アメニティドームS [3人用]+HDタープ ヘキサ(M) [4人用]

ミニマリストで、スタイリッシュさを求める人におすすめなのが、スノーピークの名作テント「アメニティドーム」シリーズ。

天井を敢えて低く設計していて、横風に強く、デザインも秀逸。「テントは寝室」と割り切るのであれば、この価格帯では、最高の性能を持ったテントと言えます。

サイズ展開は3種類です。

  • アメニティドームS…3人用
  • アメニティドームM…5人用
  • アメニティドームL…6人用

一方で、タープは、性能・デザインに定評のあるスノーピーク。入門クラスの「アメニティタープ」ではなく、ミドルクラスの「HDタープ」がおすすめ。

炎天下でも、どしゃ降りでも、ワンランク上の快適さが約束されます。

ウェザーマスター 2ルームシリーズ

ウェザーマスター(R)ワイド2ルーム コクーンⅡの快適な室内空間

5年〜しっかり使うつもりで、高額でもいいから、最高レベルの快適さと安心感がほしい、という人には、2ルームテントをおすすめします。

テント+タープが一体化したようなものです。タープ部分は空間になっています。フルクローズしてしまえば、横殴りの雨でもシャットアウトでき、安心感が断然違います。

中でも、最高レベルの素材・設計かつ、最高のコストパフォーマンスを誇るのが、コールマンのマスターシリーズの2ルームテントです。

※2020年に、ウェザーマスター(R)ワイド2ルーム コクーンⅡがリニューアルされ「4S ワイド2ルームコクーンIII」となりました。

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同サイズで価格は一回り高額になりますがスノーピークや、キャンパルジャパン(ogawa)にも、高機能な2ルームテントがあります。

高品質な2ルームテントは、ほとんどインチキなほどの快適さがあります。しかし大きく、かさばる、というデメリットもあります。

まず、保管場所の検討が必要です。そして、雨の撤収を行った場合、濡れたテントをどこかで干して乾かす必要があります。通常マンション等ではかなり厳しいと予想されます。

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テント購入は後回しでもいい

テントの購入優先順位は、実はそれほど高くありません。

なぜなら、近年はキャンプ場の多くで、レンタルを用意していて、借りられるからです。

レンタルで様々なテントを使ってみたり、他キャンパーのテントを見たりする中で、自分たちにあったスタイルが固まってくるという意味でも、迷うようなら、購入は後回しにする選択をおすすめします。

よくわからず買ってしまって、サイズが合わなかったり、性能が低すぎたりして、1年や2年で買い換えるハメになってしまったら、ちょっともったいないですよね。

テントを買う前に、マットやレインウェアのほうが、必要性は遙かに高いです。

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一方で、タープは、早めに買ってしまってもいいでしょう。

先ほど紹介した、スノーピークの「HDヘキサ」以上のシリーズや、コールマンの「マスターシリーズ」であれば、悪天候時の安心感が大きく変わってきます。

必ず、よい品質のものを選びましょう。

著者プロフィール

寄金 佳一親子キャンプ.com編集長
一般社団法人リアルエクスペリエンス代表理事/はじめての親子キャンプ教室インストラクター/Webメディアディレクター/アウトドアフィールドで年間100日近くを過ごす。ファミリー&子どもの引率経験は、のべ3,000名以上。二児の父。