テント内に敷くキャンプ用マットの選び方と、特徴、おすすめ製品を、はじめての親子キャンプ教室のインストラクターが徹底解説。
家族キャンプの満足度を高めるために最も重要なのは寝心地!
テントでどう使う?キャンプ用マットの基本
テントの床は、防水性の高いポリエステルオックスフォードなどの、化学素材でできています。
言うなれば、分厚いビニールシートのようなものです。
雨が降っても、浸水はしませんが、クッション性はほぼゼロ。
地面に直に眠るのと、ほとんど変わりません。
そこで、マットを敷いて、硬さを和らげ、同時に底冷えを防ぎます。
キャンプ用マットの5つの選択肢
テント内に敷くマットには、おおむね5つの選択肢があります。
それぞれ、子どもと一緒のキャンプでのおすすめ順に、長所と短所を説明します。
1. エアーベッド
いま断トツでおすすめなのが、コールマンのエアーベッド「エクストラデュラブル」シリーズ(2016年までは「デュラレスト」シリーズ)です。
一昔前までは、エアーベッドというと、空気を入れていない状態でも、重く、かさばり、大仰すぎるので、キャンプ用品としては考え物でした。
ところが、「エクストラデュラブル(デュラレスト)」シリーズは、パンク耐性・強度が従来品から向上しているのにもかかわらず、感動的なほど軽量・コンパクト。
体圧分散構造も、かなりの良い出来で、寝心地も最高レベル。
私は、マットで眠ると身体が痛くなる体質。でも「エクストラデュラブル(デュラレスト)」エアーベッド導入により、安眠できるようになりました。
軽量なので、大人2人、もしくは大人1人・幼児2人が一緒に眠れる、クイーンまたはダブルサイズ(横幅150cmが目安)も、らくらく取り扱え、子連れキャンプには最適と言えます。
価格も、寝心地を考えれば、リーズナブル。間違いなくコストパフォーマンスは高いアイテムです。
ネックなのは、使用する前に、膨らませる必要があり、一手間掛かる点。
このサイズになると、手動ポンプでは手に余り、電動ポンプが必要です。
2. インフレーターマット
空気を含んでふくらむ、ポリウレタンフォームなどの素材で作られた、寝心地の良いマット。
収納時は、空気を抜きながら丸めていく設計になっています。最新エアーベッドよりはかさばるものの、クッション性から考えれば、コンパクトになります。
エアーベッドのように大仰にしたくないケースでは、最適なアイテム。
ただ、クッション性が高い分、少々値が張るのが、マイナス。
3. テント用マット
銀マットと同程度〜それ以上に厚みのある、PEスポンジ、EVAフォーム等で作られた、テント用マットです。
基本的に、クッション材の厚みがあるほど、価格が高く、寝心地も良くなります。
中には、約10mm厚のウレタンスポンジを、210Dポリエステルオックス、PVCで覆った、「コンフォートマスター(R) フォールディングマット / 120」のような、高品質アイテムも。
4. コット
アウトドア用の簡易式ベッドです。
地面と空間があるため、底冷えはシャットアウトできますし、寝心地も並以上。
テント外に持ち出して、気持ちのいい野外でお昼寝するのも、最高です。
近年、3kg前後と超軽量で、数千円から1万円前後の、非常にリーズナブルなアイテムも多数登場しています。
ただ、基本的に1人用で設計されていて、親子で一緒に眠るには小さく、並べても段差ができてしまう点がマイナス。
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5. 銀マット
とにかく安価なのが魅力です。
テントの床の全面に敷き詰めても、数千円の出費で済んでしまいます。
保温性があり、底冷えはかなり防げますが、厚みが足りず、寝心地は並以下。
体質にもよりますが、銀マットでは身体が痛くなる、という人は多いでしょう。
また表面がつるつるで、寝転がるには肌触りが良くなく、滑りやすいのもマイナス。
中には、厚さ15mmなど、フォールディングマット顔負けの銀マットもあります。しかし今度はかさばりすぎる難点もあります。
車の積載量と相談して、購入を判断してください。
寝不足でグダグダ→叱られてばかり→キャンプが嫌いに……とならないように
キャンプでは、当然ながら、ふかふかのベッドや布団ではなく、地面の固さを感じる状況で眠ります。
慣れていないと、想像以上に、身体への負担となります。場合によっては、うまく寝付けなかったり、翌朝起きたら全身が痛い……というケースも。
寝不足になってしまうと、疲れが抜けないばかりか、機嫌が悪くなったり、精神的にポジティブになれなかったり、大きな悪影響があるのは、日常生活とまったく同じです。
楽しいはずのキャンプが、質の悪い睡眠のせいで、つまらない思い出になってしまう可能性も、充分にあり得ます。
アウトドア経験の少ないパパ&ママや、子どもに、
「キャンプって楽しいね!」
と感じてもらうために、寝心地を整える工夫はぜひおすすめしたい要素となっています。
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