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コラム:子どもが目を輝かせて夢中になるキャンプの秘訣

親子キャンプ.comの「はじめての親子キャンプ教室」では、任意団体「asobi基地」が大切にする価値観を土台として、プログラムを構築しています。

asobi基地:“大人も子どもも、みんな一人の人間として平等” という価値観が、社会で当たり前のものになるように、志を同じくするボランティアの仲間たちが、力を合わせ、活動している任意団体。

代表の小笠原舞が、元は保育園で働く保育士であったことから、保育士・幼稚園教諭・ベビーシッターなどの保育・幼児教育関係者、および保育を学んでいたり、将来こどもと関わる仕事をしたいと考える学生が、多く活動。

2012年に東京で発足したasobi基地は、2020年現在、宮城、愛知、富山、新潟、関西、滋賀、島根県海士町に拠点が広がる。

キャンプを始めとするアウトドアでは、成長して社会で生きていく上で欠かせない「非認知能力」が伸びるとよく言われますが、「あれもダメ、これもダメ」と言っていては、せっかくの環境を活かすことができません。

家族キャンプを、実りある、豊かな時間にしたい。子どもには、目を輝かせ、夢中になって遊んでほしい。

そのためには、日常とは少し視点を変え、子どもたちといつも以上に向き合うことが効果的です。

キャンプで大切にしたい、asobi基地の3つのフィロソフィー

  1. 子ども目線で世界を見てみよう
  2. 「ダメ」と言ってはダメ
  3. 大人も子ども全力で楽しもう!

子どもはキャンプに連れていって、と頼んでいない?

こんにちは。「はじめての親子キャンプ教室」インストラクターの、よりかね隊長です。

たとえ、それまでアウトドアに興味がなかったとしても、子どもが生まれると、8割・9割のパパ・ママが、「我が子をアウトドアに連れ出して、自然に触れさせたい」と思うのだそうです。

「子どものため」

インストラクターである私も二児の父ですので、親としてごく自然な気持ちであることは、よくわかります。

ただ、注意しなければならないのは、ほとんどの場合、子ども自身は「キャンプに連れていってほしい」とは、頼んでいないはずです。知らないものをやりたいとは、なかなか思えないですからね。

このように、親の思いと、子どもの気持ちに温度差がある場合、ちょっとした掛け違いで、キャンプが台無しになってしまうことがあります。

たとえば、せっかく大渋滞にハマりながら、苦労して自然の中に連れてきたのに、子どもは虫を怖がってしまい、ママの抱っこから降りようとしない。

「虫なんか平気だよ」「男ならこんなの怖がるなよ」

けれども効果はなく、親の側のイライラは募るばかり。

結局、子どもの一挙一投足が気に入らず、何度も怒鳴り散らしてしまった。

こうなれば、キャンプがうまくできたかどうか以前の問題で、子どもにしてみれば「キャンプに行くと怒られる」「否定されるばかりでつまらない」と、苦手意識をもってもおかしくありません。

最初はビビって当たり前。子どもが世界を広げるには「見守る」ことが大切

言うまでもなく、家族キャンプを実りある時間にするためには、親も子どもも、ありのままを受け入れ、自然体でいられることが最も重要だと、私は断言します。

たとえテントがうまく設営できなかったり、ご飯を炊いたら焦がしてしまったりしても、家族みんなで「楽しかったね」という思い出を共有できれば、きっと子どもは、またキャンプに行きたい!と元気よく語ってくれるはずです。

“良い親” を演じなさい、という意味ではありません。

ここで重要なのは、ただ「見守る」こと。そしてできることであれば、私たち親自身も、キャンプを楽しむこと。

子どもにしてみれば、アウトドアは、経験したことのない世界へ踏み出す一歩です。怖かったり、うまく馴染めなかったりして、当たり前。

発達心理学で「心の安全基地」と言いますが、親がどっしりと構え、子どもが甘えたがったら思う存分甘えさせてあげることにより、安心を感じ、心配せずとも徐々に世界を広げていけるようになっていきます。

ポジティブな感情はもちろん、ネガティブな感情も、すぐ隣で一緒に共感してあげることができれば、きっと笑顔のキャンプができるはずです。

自然にキャンプを楽しむ態勢になれる “asobi基地メソッド”

そんな私たち親に、多くの示唆をもたらしてくれるのが、“asobi基地メソッド” です。

asobi基地 は、「大人も子どもも、みんな一人の人間として平等である。」というフィロソフィーに基づき、日本全国で、様々な活動をする任意団体です。

最大の特徴は、子どもの自由な発想や「やりたい!」という意欲が、豊かに引き出される場づくりを志す点です。

1. 子ども目線で世界を見てみよう

asobi基地の大原則、「大人も子どもも、みんな一人の人間として平等である。」

人により、捉え方は様々ですが、当たり前のようで、あらためて考えてみると、意外に深い命題である事実がわかります。

asobi基地のイベントに遊びに来ると、日常生活で、いかに大人の都合で行動し、子どもに押し付けているか、気づかされるパパ・ママも少なくないようです。

キャンプは、非日常の空間。心を切り替えるのには、よい環境です。

このときばかりは、大人の側から、子どもの側に歩み寄って、子どもがいったいどんな世界を見ているのか、何を思い行動しているのか、じっくりと向き合ってみましょう。

2.「ダメ」と言ってはダメ

asobi基地で、何よりも重視されるのは「やりたい!」という意欲です。なぜならば、子どもを何よりも輝かせ、飛躍的な成長に繋がるからです。

キャンプでは、普段は目にしない様々な道具があり、豊かなアウトドアフィールドがあります。もちろん子どもは、興味津々です。

たとえ、危ない、まだ早いと思っても、「危ないから触っちゃダメ!」と叫ぶのではなく、「ここをこう持ってごらん。一緒にやろうか」と、どうしたら実現させてあげられるかを考えてみてください。

水を吸収するスポンジのように、子どもはみるみるうちに成長を遂げ、親である私たちも、とても幸せな気分になれるはずです。

3. 大人も子ども全力で楽しもう

asobi基地では、年齢・性別はもちろん、人種もセクシュアリティもハンデもすべて関係なく、どんな人でも平等であり、ウェルカムである、という考え方をします。

キャンプも、楽しむために資格は必要ありません。いかなる要因も関係なく、どんな人でも楽しめるアクティビティです。

「大人だから」と斜に構えたり、「子どもだから」と行動を制限したりする必要はまったくなく、自分の心・欲求に素直に、やりたいことをやってください。

色々なキャンプギアに興味がある人、ハンモックが大好きな人、炊事のコツを知りたい人、延々と焚き火に向き合いたい人。

親子キャンプ “教室” ではありますが、それぞれの「やりたい」を最大限に尊重しますし、どのような過ごし方も正解です。

ぜひ、心ゆくまで、キャンプを満喫してください!